日焼け止めを塗った後にカスが出る経験をしたことはありませんか?
本記事では、日焼け止めを塗るとカスが出る理由を解明し、プロが教える対処法を詳しく紹介します。適切な使い方や製品の選び方を知ることで、この問題を解消し、快適な日焼け止め生活を送りましょう。
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原因と対処法
日焼け止めを塗って、肌にカスがでるにはいくつかの原因が考えられます。
みなさんのスキンケアや日焼け止めなどを今一度確認して頂き、どれか当てはまる原因がないかチェックしましょう!
日焼け止め・スキンケアの成分
一部の日焼け止めには、シリコーンやフィルム形成剤などの成分が含まれており、これらが肌の上で固まりやすいことがあります。その結果、乾燥してポロポロとカスのように剥がれ落ちることがあります。
日焼け止めには紫外線吸収剤と紫外線散乱剤がありますが、この紫外線散乱剤の成分である酸化亜鉛は吸収剤に比べてカスがでやすい成分になります。
酸化亜鉛は元々白い粉状の成分で、水に濡れると広がって粘性を出して、乾燥すると粉に戻り塊ができてしまいます。
日焼け止めは紫外線散乱剤の酸化亜鉛以外の製品を使用してみましょう。
そのほかに化粧品に幅広く使用されている水溶性ポリマーが原因の一つでもあります。
水溶性ポリマーはオールインワンジェル(高配合)・乳液・クリーム・日焼け止めなどに使用されています。
水分が蒸発すると硬化する性質があります。これを塗布した後、肌の上で水分が蒸発すると、ポリマーが硬くなり、それがカスとして剥がれ落ちることがあります。
商品の裏面などを見ると、成分名が載っていますので確認してみましょう。
水溶性ポリマーの種類
カルボマー (Carbomer)
- 用途: 増粘剤、ゲル化剤、乳化安定剤
- 特徴:
- 高い増粘効果があり、水溶性のゲルを形成する。
- 透明度が高く、クリームやローションの質感を向上させる。
- pHを調整することで粘度が変化するため、製品の粘度調整に便利。
- 化粧品やスキンケア製品、医薬品など広範囲で使用される。
キサンタンガム (Xanthan Gum)
- 用途: 増粘剤、安定化剤、乳化補助剤
- 特徴:
- 天然由来の多糖類で、発酵によって生成される。
- 高い増粘性があり、少量で効果を発揮する。
- 温度やpHに対する安定性が高い。
- 保湿性があり、スキンケア製品に使用されることが多い。
- 食品添加物としても広く利用されている。
(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー
- 用途: 増粘剤、乳化安定剤、フィルム形成剤
- 特徴:
- 高分子化合物で、ゲル状の質感を与える。
- 低濃度で効果的に粘度を高めることができる。
- 水と油を混ぜ合わせる乳化作用があり、クリームやローションの安定性を向上させる。
- 透明性があり、最終製品の見た目に影響を与えない。
- 使用後の肌触りが良く、べたつかない。
ポリアクリル酸Na (Sodium Polyacrylate)
- 用途: 増粘剤、ゲル化剤、吸水剤
- 特徴:
- 高分子化合物で、水分を大量に吸収する能力がある。
- 増粘作用が強く、ジェル状の質感を与える。
- スキンケア製品やヘアケア製品で、保湿効果を高めるために使用される。
- 安定性が高く、広いpH範囲で効果を発揮する。
- 吸水性ポリマーとして、使い捨ておむつや生理用品などにも使用される。
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過剰な量の使用
日焼け止めを塗らないと紫外線によるメラニンの生成でシミなどができます。
それだけではなく、紫外線を浴び続けると肌の奥の真皮の線維であるコラーゲンやエラスチンを生成する細胞が衰えて、弾力が失われてしわやたるみの原因にもなります。
そのため日焼け止めは毎日塗る事を推奨しますが、日焼け止めを多く使いすぎると、肌に吸収されずに表面に残り、それが乾燥して剥がれやすくなります。
お手持ちの日焼け止めの使用方法に従って、適量をまんべんなく顔や首、腕などに塗りましょう。
他のスキンケア製品との相性
日焼け止めと他のスキンケア製品(特に保湿クリームや化粧下地)との相性が悪い場合、成分が混ざり合ってカスが出やすくなることがあります。
水溶性ポリマーとビタミンC(アスコルビン酸)の併用によってカスが出る現象にはいくつかの理由が考えられます。
ビタミンCは酸性の成分であり、pHが低いことが多いです。一方、水溶性ポリマーは中性から弱アルカリ性の環境で安定するものが多く、酸性環境下での安定性が低下することがあります。この相性の悪さが、製品のテクスチャーを変え、カスが出やすくなる原因となることがあります。
ビタミンC製品は一般的に揮発性が高く、塗布後にすぐに乾燥することがあります。これにより、ビタミンCと水溶性ポリマーが肌の上で乾燥し、硬化してカスが出ることがあります。
ビタミンC製品の中には、安定化されたフォーミュレーション(例えば、ビタミンC誘導体を使用した製品)もあります。これらの製品は、水溶性ポリマーとの相性が良いことが多いです。
スキンケアで純粋ビタミンC(アスコルビン酸)などを使用している場合は、ビタミンC誘導体のスキンケアにしてみるのもいいでしょう。
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肌のコンディション
乾燥肌や角質が厚くなっている場合、日焼け止めがうまくなじまず、剥がれやすくなることがあります。
年齢を重ねるとターンオーバーの周期も遅くなります。20代では28日周期くらいが通常になりますが、50代は45日周期くらいになります。
古い角質が排出されずに残っていると、くすみの原因にもなりますし、化粧のノリも悪くなりスキンケアがなじまずに、ポロポロとカスが出る原因にもなります。
週に1回はピーリングなどで角質ケアすることをおすすめします。
順番と方法の工夫
肌の乾燥はカスのは発生しやすい状態になります。それを防ぐために、朝洗顔をお湯洗顔にしてみましょう。その後のスキンケアはジェル化剤の少ないものを軽く塗布するように!
そしてスキンケア製品をしっかりと肌に浸透させてから日焼け止めを塗るようにしましょう。また、日焼け止めを塗る際には、こすらずに優しく押さえ込むようにして塗ると効果的です。
まとめ
この記事では日焼け止めを塗った後、ポロポロとカスがが出て困っている方向けにその原因と対処法をご紹介いたしました。
スキンケアや日焼け止め、ファンデーションなど普段成分をあまり確認しない方は、この機会に成分を見てみるのも今後コスメを購入する際の参考になると思います。
カスが出る原因はスキンケアとの相性の悪さや、日焼け止めの成分の特徴、肌の乾燥が原因だったりと様々な原因がありますので、一人ひとり違うと思います。
ご自分のスキンケア・日焼け止めなどを再確認し、気持ちよく毎日過ごせるために参考にしてみてください。
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